リストの編集ルール
 
本リストの編集方針
 
1. 分類体系について
  本リストの分類体系は,概ね「日本産海藻目録(2015年改訂版)」を踏襲しており,車軸藻類と黄緑色藻類を除く全ページで「日本産海藻目録(2015年改訂版)」を参考にしています。また,最新の分類体系を反映させるため,Algaebase (Guiry & Guiry 2015) も全ページで参照しています。ただし,Algaebaseの情報は直接参考せず,Algaebaseの情報源となった文献を参考にしています。文献の見つからないものについては結論を保留しています。
 
2. 注記(Note)について
  注記は,各種,属などの一段下に示しました。各注記には執筆者の名字を( )に示しました。「日本産海藻目録(2015年改訂版)」の分類体系と異なる点は全て注記を付けていますが,原則として吉田 (1998)「新日本海藻誌 吉田忠生著」以前の事項については触れていません。ただし,注記があった方が分かりやすい箇所については,各執筆者の判断により,注記を付けました。
 
3. 掲載している分類群と範囲
  本リストでは海産の大型藻類の内,緑藻類,車軸藻類,紅藻類,褐藻類,黄緑色藻類を掲載しています。群体性のシアノバクテリア(藍藻)や珪藻などにも大型になる種がありますが,ここでは掲載していません。単細胞性の緑藻類(ミルなどの巨大多核細胞を除く),紅藻類,黄緑色藻類も掲載しませんでした。汽水域に生育するものに関しては、便宜上、海水~汽水域に生育するもののみ掲載し、淡水~汽水域に生育するものや生育範囲のあいまいなものは掲載しませんでした。採録した範囲は吉田・吉永(2010)に倣い、南は与那国島、小笠原島から北は北海道までの現在の行政範囲としました。
 
4. 学名の著者名
  本リストに掲載している学名の著者名は,The International Plant Names Index (IPNI)に従い,著者名が同一のものについてはイニシャルを付けて区別しました。例.Mas. Suzuki。
 
5. 掲載種について
  本リストでは,これまで日本産種として報告されたことのある種を把握出来る限り,全て掲載しています。「日本産海藻目録(2015年改訂版)」に掲載されていない日本産種としては以下のものが挙げられます。いずれも命名法上の疑義や種の実態が疑問視されているなどの問題があり,分類学的検討が必要とされています。
  野田光蔵博士が記載・報告したが,実態不明と考えられている種(Noda 1987他多数)。
  Holmes (1896),Yendo (1902, 1915),八木(1939, 1957, 1961, 1962, 1964),Segi (1951), Iwamoto (1960),Itono (1972),Cordero (1975), 大葉(1995),吉﨑(1993, 1998, 2008)が報告した日本新産種や未記載種。
 
6. 異名(シノニム)について
  本リストでは,これまで日本で用いられたことのある異名同種(シノニム)は,出来る限り掲載するよう努め,同タイプ異名(Homotypic synonym)と異タイプ異名(Heterotypic synonym)を分けて掲載しました。同定の誤りは厳密に言えば異名にはなりませんが,国際藻類・菌類・植物命名規約(ICN)の勧告50Dに従い,"auct. non"を付けて掲載しました。分類学における「同定の誤り」は「過失」を意味しているもののではありません。分類学的研究の進展に伴い,種が異なっていたり,複数の種を混同していたことが明らかとなることはごく普通のことです。否定的な意味で用いている訳ではないことをご理解下さい。
  「≡」:同タイプ異名(Homotypic synonym)であることを示します。
  「=」:異タイプ異名(Heterotypic synonym)であることを示します。
  「"xxx xxx" auct. non 著者名」:ある著者による同定の誤りであることを示します。
 
7. 和名の仮名遣い
  本リストに掲載している和名の仮名遣いは、原則的に「現代仮名遣い」(内閣公示 1986)に従いました(海藻和名問題参照)。和名については学名のように厳格なルールがある訳ではなく、本リストで用いている和名が正式な標準和名であるということではありません。
 
8. 新しい和名
  本リストでは、分類体系の見直しなどによって和名の変更や新称が必要になったものに対し、既に発表されているもの以外にも代表的な種の和名から付けられるものを付記しました。本リストで新しく用いられている和名は、「新称」として正式に発表されたものではありません。和名の付かないものについては、学名の読みをカタカナ書きとしました。
 
9. 分類や命名規約上の問題のある海藻
  国際藻類・菌類・植物命名規約(ICN)に従った正式な発表のなされていない種や非合法な学名も掲載しました。これらの分類学的な問題を抱えている種について,それぞれ注記を付けています。→海藻の分類は問題だらけ
  nom. illeg.:非合法名(nomen illegitimum,illegitimate name)を意味します。後続同名(later homonym)などが含まれます。
  nom. inval.:非正式名(nomen invalidum,invalid name)を意味します。タイプ指定が成されていないもの,指定された言語による記載文や判別文が無いものなどが含まれます。
  nom nud.:裸名(nomen nudum)を意味します。名前だけ掲載され,記載文や判別文に相当するものが無いものを含みます。
 
10. 種以下の分類群
  種以下の分類階級である亜種(subspecies),変種(variety),品種(forma)についても掲載しています。
 
11. 亜科(subfamily),連(tribe),亜属(subgenus)
  一部の分類群(アミジグサ目、サンゴモ目、イギス目など)では、亜科や連も掲載しました。ホンダワラ属(Sargassum)については亜属も掲載しました。
 
参考文献
 
Cordero, P.A. 1975. Some epiphytic algae in the vicinity of the Seto Marine Biological Laboratory, Wakayama Prefecture, Japan I. Publications of the Seto Marine Biological Laboratory 22: 121-145.
 
Holmes, E.M. 1896. New marine algae from Japan. Journal of the Linnean Society of London, Botany 31: 248-260, pls VII-XII.
 
Itono, H. 1972. The genus Ceramium (Ceramiaceae, Rhodophyta) in southern Japan. Botanica Marina 15: 74-86.
 
Iwamoto, K. 1960. Marine algae from Lake Saroma, Hokkaido. Journal of the Tokyo University Fisheries 46: 22-249.
 
Noda, M. 1987. Marine algae of the Japan Sea. Kazama-shobo, Tokyo.
 
大葉英雄 1995. 沖縄県慶良間諸島阿嘉島周辺の海藻目録. みどりいし 6: 23-28.
 
Segi, T. 1951. Systematic study of the genus Polysiphonia from Japan and its vicinity. Journal of the Faculty of Fisheries, Prefectural University of Mie 1: 167-272.
 
八木繁一 1939. 瀬戸内海及び豊後海峡の海藻. 植物分類・地理 8: 241-254.
 
八木繁一 1957. 瀬戸内海の深海の藻. 採集と飼育 19: 334-338.
 
八木繁一 1961. 伊予の海藻目録. 愛媛県科学教育研究会 64 pp.
 
八木繁一 1962. 伊予の海藻分布. 愛媛県立博物館研究報告 第1号. 16 pp.
 
八木繁一 1964. 伊予の海藻目録.愛媛県立博物館研究報告第4号.52 pp.
 
Yendo, K. 1902. Corallinae verae japonicae. The journal of the College of Science, Imperial University of Tokyo 16: 1-36.
 
Yendo, K. 1915. Notes on algae new to Japan III. Botanical Magazine Tokyo 29: 99-117.
 
吉田忠生・鈴木雅大・吉永一男 2015. 日本産海藻目録(2015年改訂版). 藻類 63: 129-189.
 
吉﨑 誠. 1993. Dudresnaya japonica Okamura(ヒビロウド). In: 堀 輝三 編. 藻類の生活史集成第2巻褐藻・紅藻類. pp. 258-259. 内田老鶴圃,東京.
 
吉﨑 誠 1998. ミル目 In: 千原光雄 編集代表 千葉県の自然誌 本編4 pp. 683-689. 千葉県.
 
吉﨑 誠 2008. 藻類採集地案内 千葉県銚子半島. 藻類 56: 217-224.
 

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