モズミヨコエビ Ampithoe valida
 
作成者:鈴木雅大 作成日:2019年8月4日
 
モズミヨコエビ(藻棲横海老,藻棲横蝦)
Ampithoe valida Smith, 1873
 
動物界(Kingdom Animalia),左右相称動物亜界(Subkingdom Bilateralia),旧口動物(前口動物)下界(Infrakingdom Protostomia),脱皮動物上門(Superphylum Ecdysozoa),節足動物門(Phylum Arthropoda),汎甲殻亜門(Subphyllum Pancrustacea),軟甲綱(Class Malacostraca),真軟甲亜綱(Subclass Eumalacostraca),フクロエビ上目(Superorder Peracarida),ヨコエビ(端脚)目(Order Amphipoda),センチカウダータ亜目(Suborder Senticaudata),ドロクダムシ下目(Infraorder Corophiida),ドロクダムシ小目(Parvorder Corophiidira),ドロクダムシ上科(Superfamily Corophioidea),ヒゲナガヨコエビ科(Family Ampithoidae),ヒゲナガヨコエビ属(Genus Ampithoe
 
モズミヨコエビ Ampithoe valida
 
採集地:兵庫県 淡路市 岩屋港(淡路島);採集日:2019年8月5日;撮影者:鈴木雅大
 
兵庫県淡路島で採集した緑藻アナアオサ(Ulva australisの中に隠れていたヨコエビ類です。アオサ類を採ってくるとまあまあの確率で見つかります。アオサ類とほぼ同じ緑色なので,見事な保護色だと思います。素朴な疑問として,どうやって緑色になるのかが気になっています。仮にアオサ類の葉緑体を捕食したとしても緑色にはならないと考えられるので,何かしら体色を緑色にする仕組みがあるのではないかと思うのですが,恥ずかしながら不勉強のため分かりませんでした。

「なぜなんだ?」と頭を悩ませていたとき,知人から「バッタが緑色なのだから,ヨコエビでもありなのでは?」との指摘を頂きました。昆虫と甲殻類は広い意味で近い仲間(汎甲殻亜門)なので,確かにそうかもしれません。著者は,バッタが緑色である仕組みについて未だ調べ切れていませんが,似たような仕組みがあるのかもしれません。選択圧の中で,緑色の個体が生き残ってきたとするのが最節約的かと思いますが,どういうメカニズムによるものなのか気になるところです。

 
参考文献
 
Horton, T., Lowry, J., De Broyer, C., Bellan-Santini, D., Coleman, C.O., Corbari, L., Costello, M.J., Daneliya, M., Dauvin, J.-C., Fišer, C., Gasca, R., Grabowski, M., Guerra-García, J.M., Hendrycks, E., Hughes, L., Jaume, D., Jazdzewski, K., Kim, Y.-H., King, R., Krapp-Schickel, T., LeCroy, S., Lörz, A.-N., Mamos, T., Senna, A.R., Serejo, C., Sket, B., Souza-Filho, J.F., Tandberg, A.H., Thomas, J.D., Thurston, M., Vader, W., Väinölä, R., Vonk, R., White, K. and Zeidler, W. 2019. World Amphipoda Database. Ampithoe valida Smith, 1873. Accessed through: World Register of Marine Species at: http://www.marinespecies.org/aphia.php?p=taxdetails&id=102005 on 2019-08-07.
 
 
写真で見る生物の系統と分類真核生物ドメインスーパーグループ オピストコンタ動物界脱皮動物上門節足動物門汎甲殻亜門軟甲綱
 
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