サドハイイトグサ Polysiphonia sadoensis
 
作成者:鈴木雅大 作成日:2023年12月8日
 
サドハイイトグサ(佐渡這糸草)
Polysiphonia sadoensis Noda 1967: 50. Fig. 9.
 
紅藻植物門(Phylum Rhodophyta),真正紅藻亜門(Subphylum Eurhodophytina),真正紅藻綱(Class Florideophyceae),マサゴシバリ亜綱(Subclass Rhodymeniophycidae),イギス目(Order Ceramiales),フジマツモ科(Family Rhodomelaceae),イトグサ連(Tribe Polysiphonieae),イトグサ属(Genus Polysiphonia
 
掲載情報
Noda 1987: 458. Fig. 347.
 
Type locality: 新潟県 佐渡島 蚫 (Noda 1967: 51)
Type specimen:
 
分類に関するメモ:吉田(1998)は,サドハイイトグサ(Polysiphonia sadoensis)の原記載においてタイプを明記しておらず,国際植物命名規約(ICBN; 現 国際藻類・菌類・植物命名規約(ICN))37.3条(現 ICN 40.1条)に反するとして除外しました。しかし,ICN 40.3, 40.6条により,1990年1月1日より前に記載された種では,「タイプ」や「タイプ標本」が明示されていなくても,採集地と採集日の情報があればタイプの指定とみなされる場合があります。Noda (1967)には,サドハイイトグサの産地について"Awabi (Oct. 12, 1956 by S. Honma)"と書かれています。標本番号や「タイプ」を示す表記はありませんが,佐渡島蚫で1956年10月12日に採集されたものをタイプと考えることが出来ることから,本サイトではサドハイイトグサを正式発表されていると判断しました。

Noda (1967, 1987)は,サドハイイトグサがヨナクニイトグサ(Polysiphonia yonakuniensis(現 Wilsonosiphonia howei))に似るが,周心細胞の数が異なると述べています。周心細胞の数が異なるので,ヨナクニイトグサ属(Wilsonosiphonia)であるかは判断がつきませんが,イトグサ属(Polysiphonia)ではない可能性があります。

 
参考文献
 
Guiry, M.D. and Guiry, G.M. 2023. AlgaeBase. World-wide electronic publication, National University of Ireland, Galway. https://www.algaebase.org; searched on 8 December 2023.
 
Noda, M. 1967. The species of Rhodomelaceae from Sado Island in the Japan Sea. Science Reports of Niigata University Series D (Biology) 4: 33-57.
 
Noda, M. 1987. Marine algae of the Japan Sea 557 pp. Kazamashobo, Tokyo.
 
吉田忠生 1998 新日本海藻誌.1222 pp. 内田老鶴圃,東京.
 
 
日本産海藻リスト紅藻植物門真正紅藻亜門真正紅藻綱マサゴシバリ亜綱イギス目フジマツモ科イトグサ連イトグサ属サドハイイトグサ
 
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