キンカライソギンチャク(Stylobates sp.)の殻 |
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作成者:鈴木雅大 作成日:2016年5月1日 |
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キンカライソギンチャク(金唐磯巾着,Stylobates sp.)の殻 |
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動物界(Kingdom Animalia),ヒドラ亜界(Subkingdom Hydrobiotina),刺胞動物門(Phylum Cnidaria),花虫綱(Class Anthozoa),六放珊瑚亜綱(Subclass Hexacorallia),イソギンチャク目(Order Actiniaria),エンテモナエ亜目(Suborder Enthemonae),アクチニオイデア上科(Superfamily Actinioidea),ウメボシイソギンチャク科(Family Actiniidae),キンカライソギンチャク属(Genus Stylobates) |
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撮影地:千葉県 勝浦市 吉尾;撮影日:2014年4月17日;撮影者:鈴木雅大 |
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千葉県立博物館分館海の博物館の収蔵庫で見せて頂いたキンカライソギンチャク(Stylobates sp.)の殻です。巻貝の殻にそっくりです。巻貝の殻の主成分は炭酸カルシウムですが,本種の殻はキチンを主成分としています。このため,持ってみると軽く,プラスチックのような質感でした。この殻をイイジマオキヤドカリ(Sympagurus dofleini)などのオキヤドカリ科のヤドカリが利用することが知られています。また,この殻は小型の巻貝の殻にイソギンチャクが付着することで形成が始まり,貝殻を覆うようにしてキチン質を分泌し,写真のような殻を作り上げます。従って殻の頂部にはベースとなった巻貝が埋まっていると考えられます。イソギンチャク,巻貝,ヤドカリという3種の全く異なる動物が関わるという,大変興味深い現象だと思います。 |
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参考文献 |
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Fautin, D. 2015. Stylobates Dall, 1903. In: Fautin, Daphne G. (2013) Hexacorallians of the World. Accessed through: World Register of Marine Species at http://www.marinespecies.org/aphia.php?p=taxdetails&id=267874 on 2016-05-02. |
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