トコブシ Haliotis diversicolor
 
作成者:鈴木雅大 作成日:2016年6月8日(2019年5月5日更新)
 
トコブシ(床臥,常節)
Haliotis diversicolor Reeve, 1846
 
動物界(Kingdom Animalia),左右相称動物亜界(Subkingdom Bilateralia),旧口動物(前口動物)下界(Infrakingdom Protostomia),冠輪動物上門(Superphylum Lophotrochozoa),軟体動物門(Phylum Mollusca),腹足綱(Class Gastropoda),古腹足亜綱(Subclass Vetigastropoda),ウロダマヤドリガイ目(Order Lepetellida),ミミガイ上科(Superfamily Haliotoidea),ミミガイ科(Family Haliotidae),アワビ属(Genus Haliotis
 
トコブシ Haliotis diversicolor
 
トコブシ Haliotis diversicolor
 
トコブシ Haliotis diversicolor
 
トコブシ Haliotis diversicolor
採集地:兵庫県 淡路市 大磯(淡路島);採集日:2016年6月6日;撮影者:鈴木雅大
 
トコブシ Haliotis diversicolor
採集地:兵庫県 洲本市 由良(淡路島);採集日:2019年4月22日;撮影者:鈴木雅大
 
トコブシ(Haliotis diversicolor)を始めとしたアワビの仲間は,2020年12月1日より,漁業法における特定水産動植物に指定され,漁業権の有無に関わらず採捕禁止となりました。漁業法において「採捕」禁止となったことから,捕まえるだけでも違法となります。本サイトで公開しているトコブシは,臨海実習で採集したもので,その場でバットや観察ケースに入れて観察した後,海に返しています。2021年以降は,見かけてもその場で見るだけにして,捕まえないよう指導しています。ただし,特定水産動植物に指定される前であっても,漁業権のある海岸で採捕して良いものではなく,バットに入れることも許されない行為と考えられます。一部の実習では,実施前に漁協に連絡を入れているのですが,漁業権の厳しくない海岸では,実習を行うに際し特に漁協に連絡していませんでした。厳密には,採捕対象がなんであれ,漁協に連絡して許可を得る必要があると考えられます。

2022年,兵庫県淡路島で一般の方を対象とした臨海実習において,クロアワビ(Haliotis (Nordotis) discus discus)を採集してきた参加者がおり,驚愕しました。著者が担当した実習ではなかったのですが,以後,海岸動物を採集,観察する実習において、特定水産動植物や漁業権に関わる動物について,あらかじめ説明するようにしました。

 
参考文献
 
Bouchet, P. 2015. Haliotis diversicolor Reeve, 1846. In: MolluscaBase (2015). Accessed through: World Register of Marine Species at http://www.marinespecies.org/aphia.php?p=taxdetails&id=445319 on 2016-06-08.
 
今原幸光 編著.2023. 新 写真でわかる磯の生き物図鑑.286 pp. 海文堂,東京.
 
 
写真で見る生物の系統と分類真核生物ドメインスーパーグループ オピストコンタ動物界冠輪動物上門軟体動物門腹足綱古腹足亜綱
 
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