ハラン Aspidistra elatior
作成者:鈴木雅大 作成日:2011年12月7日(2017年12月12日更新)
 
ハラン(葉蘭)
Aspidistra elatior Blume, 1834
 
維管束植物門(Phylum Tracheophyta),種子植物亜門(Subphylum Spermatophytina),被子植物("Angiospermae"),モクレン綱(Class Magnoliopsida),ユリ上目(Superorder Lilianae),キジカクシ目(Order Asparagales),キジカクシ科(Family Asparagaceae),スズラン亜科(Subfamily Nolinoideae),スズラン連(Tribe Convallarieae),ハラン属(Genus Aspidistra
 
新エングラー体系:被子植物門(Phylum Angiospermae),単子葉植物綱(Class Monocotyledoneae),ユリ目(Order Liliiflorae),ユリ科(Family Liliaceae)
クロンキスト体系:被子植物門(Phylum Magnoliophyta),ユリ綱(Class Liliopsida),ユリ亜綱(Subclass Liliidae),ユリ目(Order Liliales),ユリ科(Family Liliaceae)
 
ハラン Aspidistra elatior
 
ハラン Aspidistra elatior
 
ハランの花
撮影地:千葉県 船橋市 三山 東邦大学習志野キャンパス構内;撮影日:2011年4月23日;撮影者:鈴木雅大
 
著者が師(故 吉﨑 誠先生)と二人で師の標本室を整理していた日の午後でした。二人でゴミ集積所に粗大ゴミを捨てに行った帰り道、著者が「そう言えば、ハランの花って見た事ないですよね。」と何気なくつぶやいたところ、師は「何を言ってるんだお前は?」と言いながらおもむろにハランの長い葉を掻き分け,「あったぞ、ほら!」と根本を指差しました。そこには何やら奇怪な花が地面から生えていました。そう言えば、ナメクジが花粉を媒介する花があるという話を師の講義で聴いた事を思い出しました。実際にはナメクジではなく,陸生のヨコエビの仲間が媒介する事を報告されています(Kato 1995)。その後,しばらくハランの花のことを忘れていたのですが,2017年になり,ハランの花粉を媒介するのはナメクジでもヨコエビでもなく,キノコバエの仲間であるという論文が発表されました(Suetsugu & Sueyoshi 2017)。キノコバエの仲間は名前の通り,キノコを食べるハエとして知られています。ハランの花はどことなくキノコに似ており,この形はキノコバエ類を呼び寄せるため,キノコの仲間に擬態しているということが示唆されました。
 
参考文献
 
Kato, M. 1995. The aspidistra and the amphipod. Nature 377: 293.
 
邑田 仁 監修. 米倉浩司 著. 2012. 日本維管束植物目録. 379 pp. 北隆館,東京.
 
Suetsugu, K. and Sueyoshi, M. 2017. Subterranean flowers of Aspidistra elatior are mainly pollinated by not terrestrial amphipods but fungus gnats. Ecology 99: 244-246.
 
米倉浩司・梶田忠 2003-「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info(2011年12月7日閲覧).
 

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