ムラサキウニ Heliocidaris crassispina |
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作成者:鈴木雅大 作成日:2012年11月3日(2023年6月10日更新) |
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ムラサキウニ(紫海胆,紫雲丹,紫海栗) |
Heliocidaris crassispina (A. Agassiz, 1863) |
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動物界(Kingdom Animalia),左右相称動物亜界(Subkingdom Bilateralia),新口動物(後口動物)下界(Infrakingdom Deuterostomia),水腔動物上門(Superphylum Ambulacraria),棘皮動物門(Phylum Echinodermata),ウニ亜門(Subphylum Echinozoa),ウニ綱(Class Echinoidea),真ウニ亜綱(Subclass Euechinoidea),カリナケア下綱(Infraclass Carinacea),ホンウニ上目(Superorder Echinacea),拱歯目(Order Camarodonta),ホンウニ下目(Infraorder Echinidea),オドントフォラ上科(Superfamily Odontophora),ナガウニ科(Family Echinometridae),ムラサキウニ属(Genus Heliocidaris) |
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Synonym |
Anthocidaris crassispina A. Agassiz, 1863 |
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撮影地:新潟県 佐渡市 浦川漁港;撮影日:2010年8月7日;撮影者:鈴木雅大 |
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撮影地:神奈川県 三浦市 三崎町 小網代 荒井浜;撮影日:2012年5月9日;撮影者:鈴木雅大 |
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撮影地:兵庫県 豊岡市 竹野町 大浦湾;撮影日:2016年12月26日;撮影者:鈴木雅大 |
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撮影地:兵庫県 淡路市 岩屋 田ノ代海岸;撮影日:2023年6月6日;撮影者:鈴木雅大 |
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撮影地:兵庫県 洲本市 由良(淡路島);撮影日:2018年5月15日;撮影者:鈴木雅大 |
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撮影地:高知県 高知市 桂浜水族館;撮影日:2012年2月26日;撮影者:鈴木雅大 |
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ムラサキウニ(Heliocidaris crassispina)は,本州暖温帯域をフィールドとする著者にとって最も身近なウニです。ウニの人口受精及び発生実験でもお世話になっています。ムラサキウニの棘はガンガゼ(Diadema setosum)のように鋭くないため,容易に掴むことが出来ます。このため,ムラサキウニは危険生物の図鑑やガイドブックに掲載されていないことが多いのですが,著者は決して侮れない危険生物だと思っています。通常,ムラサキウニの棘は素手で掴んでも平気なほど刺さりにくいのですが,フィールドでは思わぬところでムラサキウニに刺される事故が起こります。ある実習ではうっかりウニを踏んでしまった学生の長靴を棘が貫通し,足の指の付け根を刺されるという事故がありました。また,学生がスノーケリングをしていたとき,波に揺られた拍子にハッと掴んだ岩にウニがおり,マリングローブを棘が貫通して刺されたこともありました。著者も一度ヒヤリとしたことがあります。少々波当たりが強いところでスノーケリングをしながら海藻採集をしていた時,横波を受けてウニがたくさんいる岩に叩きつけられてしまいました。叩きつけられる直前,ウニが目に入ったのでやばいと思いましたが,幸いにも岩に生えていたホンダワラ類がクッションとなり,ウニに触れずに済みました。総じて言えるのは,ムラサキウニの棘は鋭くはないものの堅いため,何かの拍子に強く掴んだり,踏んだりするとグローブや長靴の上からでも刺されてしまうということです。岩陰や海藻の下など,ムラサキウニがいそうなところでは,良く確認しながら歩くこと,グローブや長靴を過信しないことが重要だと思います。 |
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参考文献 |
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今原幸光 編著.2023. 新 写真でわかる磯の生き物図鑑.286 pp. 海文堂,東京. |
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Kroh, A. 2012. Heliocidaris crassispina (A. Agassiz, 1863). In: Kroh, A. & Mooi, R. (2012) World Echinoidea Database. Accessed through: World Register of Marine Species at http://www.marinespecies.org/aphia.php?p=taxdetails&id=513312 on 2013-04-27. |
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