ナミノハナ Portieria japonica |
|
作成者:鈴木雅大 作成日:2013年1月25日(2022年9月23日更新) |
|
ナミノハナ(浪の花) |
Portieria japonica (Harvey) P.C. Silva in Silva et al. 1987: 39. |
|
紅藻植物門(Phylum Rhodophyta),真正紅藻亜門(Subphylum Eurhodophytina),真正紅藻綱(Class Florideophyceae),マサゴシバリ亜綱(Subclass Rhodymeniophycidae),スギノリ目(Order Gigartinales),ナミノハナ科(Family Rhizophyllidaceae),ナミノハナ属(Genus Portieria) |
|
*1. 吉田(1998)「新日本海藻誌」における分類体系:紅藻綱(Class Rhodophyceae),真正紅藻亜綱(Subclass Florideophycidae),スギノリ目(Order Gigartinales),ナミノハナ科(Family Rhizophyllidaceae),ナミノハナ属(Genus Portieria) |
*2. 吉田ら(2015)「日本産海藻目録(2015年改訂版)」における分類体系:紅藻綱(Class Rhodophyceae),スギノリ目(Order Gigartinales),ナミノハナ科(Family Rhizophyllidaceae),ナミノハナ属(Genus Portieria) |
|
掲載情報 |
吉田 1998: 787. Pl. 3-69, Fig. E; 中庭 2020: 54; 2021: 116. Fig. 5. |
|
Basionym |
Desmia japonica Harvey 1860: 331. |
Homotypic synonym |
Chondrococcus japonicus (Harvey) De Toni 1895: 39; 岡村 1900: Pl. 58; 1902: 95; 1922: 160. Pl. 190, Fig. 15; 1936: 488. |
|
Type locality: 静岡県 下田市 |
Lectotype specimen: TCD (Trinity College, Dublin, Ireland) |
|
茨城県版レッドデータブック2020年版:絶滅 |
|
|
撮影地:三重県 志摩市 志摩町 片田;撮影日:2017年4月14日;撮影者:鈴木雅大 |
|
|
撮影地:兵庫県 淡路市 岩屋 絵島(淡路島);撮影日:2015年4月22日;撮影者:鈴木雅大 |
|
|
撮影地:兵庫県 洲本市 由良(淡路島);撮影日:2016年7月6日;撮影者:鈴木雅大 |
|
|
撮影地:神奈川県 中郡 大磯町 照ヶ崎;撮影日:2012年3月26日;撮影者:横澤 敏和 氏 |
|
|
押し葉標本(採集地:静岡県 下田市 大浦;採集日:2005年5月10日;採集者:鈴木雅大) |
|
日本ではナミノハナ(Portieria japonica)の体の幅が狭いものをホソバナミノハナ(Portieria hornemanni)として区別しています。岡村(1936)は2種の区別について疑問を呈しており,著者も形態的に区別するのは難しいのではないかと考えています。遺伝子配列の違いをみればはっきりするのではないかと思っていたのですが,Payo et al. (2013), Lelieart et al. (2018), Yang & Kim (2018)によると,インド洋と太平洋で"Portieria hornemanni"とされてきた種は遺伝子解析の結果,21種以上(最大92種)の隠蔽種を含むそうです。途方もない数の隠蔽種を含むことから,分類学的な解決は極めて難しいと思われます。これまで調べられた限りでは日本産ナミノハナ属(Portieria)は少なくとも4種に分けられるようです。ナミノハナ,ホソバナミノハナをどのように扱えば良いか,著者には判断がつかないのですが,本サイトでは従来通り,体の幅が広いものを暫定的にナミノハナと呼んでいます。 |
|
参考文献 |
|
|
|
|
|
中庭正人 2020. ナミノハナ.In: 茨城における絶滅のおそれのある野生生物 蘚苔類・藻類・地衣類・菌類編 2020年版(茨城県版レッドデータブック).p. 54. 茨城県民生活環境部自然環境課,水戸. |
|
|
|
|
|
岡村金太郎 1936. 日本海藻誌.964 pp. 内田老鶴圃,東京. |
|
|
|
Yang, M.Y. and Kim, M.S. 2018. Cryptic species diversity of ochtodenes-producing Portieria species (Gigartinales, Rhodophyta) from the northwest Pacific. Algae 33: 205-214. |
|
吉田忠生 1998. 新日本海藻誌.1222 pp. 内田老鶴圃,東京. |
|
吉田忠生・鈴木雅大・吉永一男 2015. 日本産海藻目録(2015年改訂版).藻類 63: 129-189. |
|
|
>写真で見る生物の系統と分類 >真核生物ドメイン >スーパーグループ アーケプラスチダ >紅藻植物門 >真正紅藻綱 >マサゴシバリ亜綱 >スギノリ目 |
|
>日本産海藻リスト >紅藻植物門 >真正紅藻亜門 >真正紅藻綱 >マサゴシバリ亜綱 >スギノリ目 >ナミノハナ科 >ナミノハナ属 >ナミノハナ |
|
「生きもの好きの語る自然誌」のトップに戻る |
|
© 2013 Masahiro Suzuki |