ススカケベニ Halarachnion latissimum |
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作成者:鈴木雅大 作成日:2011年3月8日(2021年3月21日更新) |
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ススカケベニ(煤掛け紅) |
Halarachnion latissimum Okamura 1933: 9. Pl. 306. |
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紅藻植物門(Phylum Rhodophyta),真正紅藻亜門(Subphylum Eurhodophytina),真正紅藻綱(Class Florideophyceae),マサゴシバリ亜綱(Subclass Rhodymeniophycidae),スギノリ目(Order Gigartinales),ススカケベニ科(Family Furcellariaceae),ススカケベニ属(Genus Halarachnion) |
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*1. 吉田(1998)「新日本海藻誌」における分類体系:紅藻綱(Class Rhodophyceae),真正紅藻亜綱(Subclass Florideophycidae),スギノリ目(Order Gigartinales),ススカケベニ科(Family Furcellariaceae),ススカケベニ属(Genus Halarachnion) |
*2. 吉田ら(2015)「日本産海藻目録(2015年改訂版)」における分類体系:紅藻綱(Class Rhodophyceae),スギノリ目(Order Gigartinales),ススカケベニ科(Family Furcellariaceae),ススカケベニ属(Genus Halarachnion) |
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掲載情報 |
岡村 1936: 589. Fig. 276; 川口 1993: 272, 273. Fig. 135; 吉田 1998: 681. Pl. 3-45, Fig. C. Pl. 3-46, Fig. A; Oak et al. 2002: 149, 150. Figs 3, 4; Arakaki et al. 2014: 310. Figs 32-49. |
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Type locality: 千葉県 館山市 |
Type specimen: SAP herb. Okamura(北海道大学大学院理学研究科植物標本庫 岡村金太郎コレクション) |
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撮影地:兵庫県 淡路市 江井(淡路島);撮影日:2019年3月18日;撮影者:鈴木雅大 |
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採集地:兵庫県 淡路市 江井(淡路島);採集日:2019年3月14日;撮影者:鈴木雅大 |
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採集地:兵庫県 淡路市 岩屋港(淡路島);採集日:2021年3月16日;撮影者:鈴木雅大 |
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採集地:岩手県 下閉伊郡 山田町 浦の浜;採集日:2011年3月5日;撮影者:鈴木雅大 |
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押し葉標本(採集地:岩手県 下閉伊郡 山田町 浜川目;採集日:2007年4月28日;採集者:鈴木雅大) |
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押し葉標本(採集地:岩手県 下閉伊郡 山田町 浦の浜;採集日:2006年6月26日;採集者:鈴木雅大) |
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四分胞子嚢を付けた体の表面観(採集地:兵庫県 淡路市 岩屋港(淡路島);採集日:2021年3月16日) |
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体の横断面(採集地:兵庫県 淡路市 岩屋港(淡路島);採集日:2021年3月16日) |
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環状に分裂した四分胞子嚢(採集地:兵庫県 淡路市 岩屋港(淡路島);採集日:2021年3月16日) |
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ススカケベニは,ベニスナゴ(Schizymenia dubyi)やツルツル(Grateloupia turuturu),若いフダラク(Pachymeniopsis lanceolata)などの膜状紅藻との区別に迷うことがあります。経験を積むと見た目や手触りである程度区別出来るので,そこまで悩んだことはありませんが,初見だとかなり難しい種類に数えられるかもしれません。しかし,ススカケベニの場合,切片を作製すれば上記の種類と容易に区別が付きます。体の横断面を観察すると,髄部に割としっかりとした横断糸を持っており,それだけでススカケベニと同定出来ます。横断糸自体はムカデノリ科の仲間でも見られるので確実ではありませんが,皮層が薄いことや,ムカデノリ科と比べて横断糸が太くて目立つことから間違えることはないでしょう。四分胞子嚢があればなお確実です。ススカケベニの四分胞子嚢は環状と呼ばれるタイプで,横断面では4段に割れたような形となります。ススカケベニの分布域において環状に分裂する四分胞子嚢を持つ膜状紅藻はいないため,四分胞子嚢を観察出来ればほぼ間違いなく同定出来ると思います。 |
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参考文献 |
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Arakaki, N., Suzuki, M. and Fredericq, S. 2014. Halarachnion (Furcellariaceae, Rhodophyta), a newly reported genus for the Gulf of Mexico, with the description of Halarachnion louisianensis sp. nov.. Phycological Research 62: 306-315. |
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Guiry, M.D. and Guiry, G.M. 2012. AlgaeBase. World-wide electronic publication, National University of Ireland, Galway. https://www.algaebase.org; searched on 09 February 2012. |
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川口栄男 1993. Halarachnion latissimum Okamura(ススカケベニ).In: 堀 輝三(編) 藻類の生活史集成 第2巻 褐藻・紅藻類.pp. 272, 273. 内田老鶴圃,東京. |
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Oak, J.H., Keum, Y.-S., Hwang, M.S. and Oh, Y.S. 2002. New records of marine algae from Korea I. Algae 17: 145-151. |
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岡村金太郎 1933. 日本藻類圖譜 第7巻 第2集.pp. 9-17 (English). 9-16 (Japanese). pls 306-310. 東京.*自費出版 |
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岡村金太郎 1936. 日本海藻誌.964 pp. 内田老鶴圃,東京. |
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吉田忠生. 1998. 新日本海藻誌.1222 pp. 内田老鶴圃,東京. |
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吉田忠生・鈴木雅大・吉永一男 2015. 日本産海藻目録(2015年改訂版).藻類 63: 129-189. |
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