ウチウミハネモ Bryopsis sinicola
 
作成者:鈴木雅大 作成日:2012年2月15日
 
ウチウミハネモ(内海羽藻)
Bryopsis sinicola Kobara & Chihara nom. inval. [非正式名]
 
緑藻植物門(Phylum Chlorophyta),アオサ藻綱(Class Ulvophyceae),ハネモ目(Order Bryopsidales),ハネモ亜目(Suborder Bryopsidineae),ハネモ科(Family Bryopsidaceae),ハネモ属(Genus Bryopsis
 
掲載情報
吉﨑 1998: 278-279, 687. Figs 4-75, 5-783; 千原 2002: 29.
 
Type locality:
Type specimen:
 
分類に関するメモ:ウチウミハネモ(Bryopsis sinicola)は,新種として正式に記載されておらず,国際藻類・菌類・植物命名規約(ICN)において,非正式名(invalid name)です。
 
ウチウミハネモ Bryopsis sinicola
撮影地:千葉県 千葉市 中央区 中央港 千葉ポートパーク;撮影日:2014年4月5日;撮影者:鈴木雅大
 
ウチウミハネモ Bryopsis sinicola
押し葉標本(採集地:千葉県 千葉市 中央区 中央港 千葉ポートパーク;採集日:2001年3月18日;採集者:鈴木雅大)
 
ウチウミハネモ(Bryopsis sinicola)は,千葉県の東京湾沿岸に生育するハネモ属の1種で,吉﨑(1998)と千原(2002)に掲載されています。新種であると考えられており,国立科学博物館植物研究部標本庫に多くの標本が収められていますが,これまでに正式な記載・発表が行われたことはありません。吉﨑 (1998, p. 687)には,ウチウミハネモの短い記載と写真が掲載されており,学名に"mss."と書かれていますが,ラテン語の記載及びタイプ指定がないため,国際藻類・菌類・植物命名規約(ICN)において非正式名(invalid name)です。吉﨑 (1998, p. 687)には,「正式に発表されたものではない」とも書かれているので,吉﨑(1998)が記載を意図していないことは明らかで,"mss."は単なる誤表記ではないかと思います。裸名(nomen nudum)として扱った方が適当かもしれません。いずれにしろ正式に記載された種類ではありません。
 
参考文献
 
千原光雄 2002. フィールドベスト図鑑 日本の海藻.192 pp. 学研,東京.
 
吉﨑 誠 1998. 第4章 第3節 3. 砂浜の藻類.第5章 海の藻類 第8節 8. ミル目.In: 千葉県史料研究財団(編)千葉県の自然誌本編4 千葉県の植物1.pp. 277-281, 683-689. 千葉県.
 
 
写真で見る生物の系統と分類真核生物ドメインスーパーグループ アーケプラスチダ緑色植物亜界アオサ藻綱ハネモ目
 
日本産海藻リスト緑藻植物門アオサ藻綱ハネモ目ハネモ亜目ハネモ科ハネモ属ウチウミハネモ
 
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