ミドリアマモウミウシ Placida dendritica
作成者:鈴木雅大 作成日:2012年5月12日(2015年8月24日更新)
 
ミドリアマモウミウシ(緑甘藻海牛)
Placida dendritica (Alder & Hancock, 1843)
 
動物界(Kingdom Animalia),左右相称動物亜界(Subkingdom Bilateralia),旧口動物(前口動物)下界(Infrakingdom Protostomia),冠輪動物上門(Superphylum Lophotrochozoa),軟体動物門(Phylum Mollusca),腹足綱(Class Gastropoda),異鰓亜綱(Subclass Heterobranchia),被側区(Cohort Tectipleura),汎有肺亜区(Subcohort Panpulmonata),嚢舌上目(Superorder Sacoglossa),目の所属不確定(Incertae sedis),チドリミドリガイ上科(Superfamily Plakobranchoidea),ハダカモウミウシ科(Family Limapontiidae),ミドリアマモウミウシ属(Genus Placida
 
ミルの体上に生息するウミウシ類
 
ミドリアマモウミウシ Placida dendritica
採集地:神奈川県 三浦市 三崎町 小網代 荒井浜;採集日:2012年5月9日;撮影者:鈴木雅大
 
ミル(Codium fragileなどの緑藻(アオサ藻)を食べて,その葉緑体を細胞内である程度の期間維持し,光合成をさせるという盗葉緑体現象をするウミウシの仲間です。盗葉緑体を持つウミウシの仲間は多く,三崎の磯で採集したミルからは本種の他にヒラミルミドリガイ(Elysia trisinuataクロミドリガイ(Elysia atroviridisの2種が見つかりました。本種は小形で5~8 mm位です。しかも,ミルの枝上に擬態していることから探すのは困難です。背側突起が丁度ミルの毛のように見えるなど,見事な擬態だと思います。「いる」と思いこんで探すと結構良く見つけられます。

本種は分類が混乱しており,複数の種類を混同していることが指摘されています。

 
ミドリアマモウミウシ Placida dendritica
採集地:兵庫県 淡路市 岩屋(淡路島);採集日:2015年8月19日;撮影者:鈴木雅大
 
ミドリアマモウミウシの背側突起   ミドリアマモウミウシの背側突起
背側突起を拡大したもの
 
ミドリアマモウミウシの背側突起内の盗葉緑体   ミドリアマモウミウシの背側突起内の盗葉緑体
 
ミドリアマモウミウシの背側突起内の盗葉緑体   ミドリアマモウミウシの背側突起内の盗葉緑体
突起をばらしたもの
 
葉緑体が背側突起の中でどのように配置しているのかを見てみようと思い,突起をばらしてみました。ミルの葉緑体はチューブ状の構造の中に詰まっているようでしたが,この構造が何なのかは分かりませんでした。
 
参考文献
 
Gofas, S. 2012. Placida dendritica (Alder & Hancock, 1843). Accessed through: World Register of Marine Species at http://www.marinespecies.org/aphia.php?p=taxdetails&id=141565 on 2013-04-27.
 
奥谷喬司 編著. 1994. 海辺の生きもの. 367 pp. 山と渓谷社,東京.
 
小野篤司 監修,加藤昌一 編. 2009. ネイチャーウォッチングガイドブック ウミウシ 生きている海の妖精. 272 pp. 誠文堂新光社,東京.
 

写真で見る生物の系統と分類真核生物ドメインスーパーグループ オピストコンタ動物界冠輪動物上門軟体動物門腹足綱異鰓亜綱

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